38.4度の熱を出した。体が気温の変化に耐えられなかったのだろう。
体の全身を駆け巡る痛み、独り身であるが故の孤独。白血球に味方してくれる彼等の存在は、私にパートナーを欲させる。仮に死んだなら、私を葬ってくれる人は居るのだろうか。幻想に全てを求めた事の負債が、私の体に重くのしかかる。
最後に熱を出したのは、確か、3年程前だったか。あの時、苦痛の声の中で見た夢は、確かに真実だった。全てが異常なあの世界で、私の体は浄化された。あの時浄化された体は、また、汚されてしまった。この汚れが、私を真実から遠ざける。この熱は、汚れから自己を防衛するための物に違いない。